5. プロトコル
5.1 プロトコルの種別
「Open Data Spaces Protocols(ODP)」*2は、分散データマネジメントを実現する機能を提供し、相互運用性を担保する一連の技術的な取り決めである。ODPは、「ファンダメンタル(Fundamental)」及び「コンプリメンタリ(Complementary)」のプロトコル群で構成される(表1)。
表 1 ODS-RAMにおけるプロトコル種別
ファンダメンタル(Fundamental)
Open Dataspacesを実現するための主要な機能を提供するための取り決めであり、対応するレイヤ・パースペクティブの機能を実現するために採用しなければならないプロトコル
必須
コンプリメンタリ(Complementary)
Open Dataspacesを実現するための補完的な機能を提供するための取り決めであり、対応するレイヤ・パースペクティブの機能を実現するために、必要に応じて採用してもよいプロトコル
任意
5.2 プロトコルの一覧
ODPを構成するプロトコルは表3に記載のとおりである:
表 3 ODPのプロトコル一覧
共通機能(Common Functionalities)
F
「バージョニング(仕様・設定・コンポーネントの変更を管理し、参加者間で同じ前提のもと相互運用性を維持する)」、「ロギング(通信ログ、サービスログ、処理ログの3つのカテゴリに基づき、システムの通信状況、各サービスの処理結果、全体の監視・運用状況を包括的に記録・分析する)」、「モニタリング(システムのログから実行環境やサービスの稼働状況を把握し、システムの健全性やパフォーマンスを継続的に監視・管理する)」、「Notifierノーティファイア(データトランザクションに関する更新・受領状況を、データ提供者と利用者間で共有するための情報通知)」等の共通機能を提供
ユーセージコントロール(Usage Control)
F
データ提供者が提供範囲・保存/利用条件・責任境界を自己決定できる状態を成立させるインターフェース機能(Usage Controlそのものの機能は含まない)
データトラストアセスメント(Data Trust Assessment)
F
データの完全性/非改竄性の評価・算定を成立させるインターフェース(完全性/非改竄性の評価・算定そのものの機能は含まない)
データトラストワージネス・クオリティアセスメント(Data Trustworthiness and Quality Assessment)
F
データ品質/信頼性の評価・算定を成立させるインターフェース(品質/信頼性の評価・算定そのものの機能は含まない)
トランザクション(Transaction)
F
エンドポイントとプロセス制御、データ転送を担い、各レイヤの結節点としてトランザクションを成立させる
アイデンティティ・トラスト(Identity and Trust)
F
参加主体を識別し、正当な主体同士、かつ正当なリソースへの権限でのみデータ交換が成立する信頼の前提を提供
メタデータエクスチェンジ(Metadata Exchange)
F
データの所在や意味に関するメタデータを連携し、分散環境でのデータ発見性と意味判断を成立させる
ディスカバリー・サーチ(Discovery and Search)
F
メタデータをもとにした探索・検索の高度化
ヒューリスティックコントラクティング(Heuristic Contracting)
C
サードパーティの電子契約アプリケーションを通じて利用条件・契約条件の定義・合意形成を支援するインターフェース(契約そのものは含まない)
クリアリング・ペイメント(Clearing and Payment)
C
サードパーティの電子決済アプリケーションを通じてデータ取引の実績を記録・照合して精算・課金/決済するインターフェース(精算・課金/決済そのものの機能は含まない)
※ F = ファンダメンタル(必須)、C = コンプリメンタリ(任意)
詳細: 各プロトコルの詳細な仕様については、ODPを参照されたい。
脚注
*2 Open Data Spaces Protocols. https://open-dataspaces.gitbook.io/ods-docs/jp
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